【四柱推命】通変星－「正官星」は、吉星なのか？

通変星の中でも、官星の「正官星」は、他の通変星である「食傷星」や「印綬星」と共に、吉星だと言われています。しかし、官星には、もうひとつ、同じ官星の「偏官（別名：七殺）星」があります。では、両者は、どう違うのでしょうか？そして、「正官星」は、本当に、吉星と言えるのでしょうか？その事について述べて行きたいと考えております。

上記の図は、五行図です。　下は、日主が「木気」の方の場合です。「金」が、官星に当たります。

そこで、正官星と偏官（七殺）星の違いですが、前回の正財星と偏財星と同様に考えます。

分け方の基準は、日主の「干」と「陰・陽」が同じものなのか違うものなのかです。

官星は、日主から剋される（攻撃される）ものなので、同じ干同士の方が影響が少なめです。

それゆえ、同じ干のものを「偏官星」、違うならば「正官星」と呼びます。

共に、意味するものは、

官星は、本来、「日主（自分自身）」を、相剋（攻撃する）位置にあります。

また、財星とは「相生」の関係になり、「泄星＝漏星（自己表現）」から相剋されます。

故に、「財」を、コントロールすると言う役割があります。

そこから、「社会」、「ルール」、「責任」などの意味を持ち、「男性ならば、仕事運」、女性ならば、仕事運、結婚運」などが言われます。

「陰陽」の違いがあることから、

同じ陰陽の干で、「官」の意味するものがストレートに出る「偏官星」から、古来より「正義感が強い、親分肌、独立心がある、反抗的、行動的」と言われてきたと思われます。

違う陰陽の干で、「官」の意味するものが繊細な出方となる「正官星」から、古来より「真面目、規律を守る、勤勉、保守的、組織での活動が得意」と言われてきたと思われます。

また、干同士の関係として、

同じ陰陽同士の干であっても、良い「正官星」と、良くない「正官星」があります。

それが、どれであるか、お分かりになられますか？

五行の十干相互の関係を思い浮かべて下さい。それぞれの十干の持つ「内容（イメージ）」が、決め手となります。

ここでは、その答えを全て載せません。少しだけ言うならば、「己と甲」は、とても良い関係です。しかし、「壬と己」は、良い関係とは言えません。

「己と甲」　　　　　　　　　　　　　　　　　

「壬と己」

また、日主と正官星との「相剋」エネルギー、五行間の「相剋」、「相生」も併せて考えて行くと、

1：日主と正官星の「相剋」間のエネルギー

2：五行間の「相剋」と「相生」

と言う組み合わせもあり、そこに、上記の五行の十干相互の関係を加味して行かなければなりません。

以上のことから、単純に「偏財星」は、「正財星」に劣ると言い切ることは出来ません。

通変星の漢字のイメージに囚われることなく、「十干」から考えた方が、正確な命式判断が出来ます。