【四柱推命】十二運ー「胎・養・長生・沐浴・冠帯・建禄・帝王・衰・病・死・墓・絶」について

四柱推命には、様々な流派=解釈が存在します。「十二運」と言う生年月日から割り出した五行の十干を十二支によって、その強さを見る指標ではありますが、それを重視しすぎるのは、如何なものでしょうか?

例えば、下記のような生年月日の方がおられるとします。

1954年9月21日

日柱月柱年柱
天干
地支
通変星傷官偏財
十二運帝旺沐浴
蔵干
通変星偏印敗財印綬
関係空亡支合
安倍元首相の命式です。

十二運の見方は、日干「庚」から、各柱(年・月・日の三柱)の十二支を見たものです。

なぜ、このような配置になるのかと言えば、本来は、四季の五行(春の木気、夏の火気、秋の金気、冬の水気)が1年=12ヶ月の中でどのように強さが変化するかを示すものでした。

十二支には、三合局と言うものがあります。三合局とは、十二支の中の3つの支が一組となることです。

図12支
  • 亥-卯-未 木局・・・「木気」は、生支=亥月(11月)に生まれ、旺支=卯月(3月)に最も強くなり、墓支=未月(7月)に終わりを迎えます。
  • 寅-午-戌 火局・・・「火気」は、生支=寅月(2月)に生まれ、旺支=午月(6月)に最も強くなり、墓支=戌月(10月)に終わりを迎えます。
  • 巳-酉-丑 金局・・・「金気」は、生支=巳月(5月)に生まれ、旺支=酉月(9月)に最も強くなり、墓支=丑月(1月)に終わりを迎えます。
  • 申-子-辰 水局・・・「水気」は、生支=申月(8月)に生まれ、旺支=子月(12月)に最も強くなり、墓支=辰月(4月)に終わりを迎えます。

上記のような理由で、各「気」の強弱を表したものが、十二運です。

10の「干」による強弱の流れは、「十二運表」で見ると、下記となります。

 
(受胎)

(胎内で育つ)
長生
(誕生)
沐浴
(成長)
冠帯
(成人)
建禄
(働き盛り)
帝旺
(帝王)

(衰退)

(弱い)

(死)

(滅)

(無)

漢字で、強弱の内容が表されているので、どうしても「漢字の意味」に囚われ勝ちにはなりますが、命式を見るに当たって、第一義的に捉えるものではありません。

四柱推命の本来の鑑定の有り様は、

先ず「各柱(生年月日)に於ける、十干十二支の正確な把握ー十干の各柱の配置、十二支の各柱の配置と、蔵干への置き換え」から始まります。

日干からの「十二支」の把握だけで決まるものではありません。

「動物占い」と言うものがありますが、これは、十二運を動物名に置き換えたものです。

簡易な占い方ではありますが、結果について、深刻に受け止めるものではないかと思われます。