【京都辛口考】外国人観光客と着物
二十四節季で言うならば、「大雪」となりて、七十二候で言うならば、「閉塞成冬(そらさむくふゆとなる)」も、異国の人々、元気に観光す。
ある者は、ダウンジャケット、また、ある者は、日中、薄着にて、観光す。
されど、目を背けたくなるは、「着物姿の外国人」なり。
日本文化を体験せむとする、その心意気や良し。
されど、この季節に「浴衣」姿は、恐ろし。
化繊の「ペラペラな布地」にて、ド派手な「模様の浴衣と帯」は、人目を引きすぎる感あり。
足元は、靴下にスニーカーやブーツを履きたる者、多し。
着付けが下手なのか、それとも、本人のせいなのかわからぬが、中には、胸元、おはしょり、帯の位置が、崩れに崩れたるは、見ていて「痛ましき」・・・
そのなりで、四条大橋で、写真を撮りまくるは、通行の邪魔なり。
また、半年ほど前、異国の人、着物で「伏見稲荷」の御山を登るを見たる。これまた、暴挙なり。慣れぬ草履に苦慮しつるを見た際、「気の毒なことやなぁ。」と同情したり。御山は、アップダウンのキツイ所ゆえ、貫徹したかどうかは知らぬが、後で「鼻緒ずれ」を起こさぬよう心配したる。
我、思ふ。
「見ている、こちらが恥ずかしくなりたるやうな恰好をすべきに非ず。」
「着付けさん、どうか、きちんと着付けまほし。」
と、又もや要らぬお世話めいたこと思ふ。