【四柱推命】+【気学】それぞれの十二支の働きー「卯=兎=猫」年とは?

十二支に登場する動物たちは、様々な特徴を持っていますね。今回は、前回の「日本が好きな京都在住のブライアン」のリクエストに応えて、「卯」について述べて行きたいと考えております。卯年生まれのブライアンは、自分の干支を猫(ベトナムなどの一部の地域では、卯が猫となる。)と思って喜んでます。さてさて、こんなブライアンに、道真さんと伏羲さんは、どう教えてあげるのでしょうか?

今日は、「猫年=卯年」について教えて下さい!
僕の生まれ年です。

ははは、・・・・
そう焦るものでは無いぞ。
本来の順序なら、「子」からじゃが、仕方無いのう。
教えを乞う者を、無得に出来ないものじゃしな。

但し、五行の大元の中国や日本では、季節の始まりは「卯」じゃから、「卯」の解説とするぞ。

では聞くが、「うさぎ」の特徴を挙げて見よ。

長い耳、ぴょんぴょん跳ねる、草食、良く食べる、子沢山かな?

ふむふむ。
それらは、生態上の特徴じゃな。
さて、お主は、漢字が読めるか?

今、勉強してます。
うさぎには、「卯」と「兎」の2つの漢字があります。
でも、それが、どういう内容や意味を持っているかまでは分かりません。

ほう、感心、感心。
では、先ず、「卯」からじゃ。
「卯」の字は、何から出来たと思う?

ええ~~~?
僕、まだ漢字の勉強中ですよ。
難しいです!

ははは、・・・
わしから、助け船を出して進ぜよう。
「卯」の字は、2つに分かれるぞ。
それぞれの部分は、何に見える?

包丁かな?

おお、近いぞ。
正解は、「刀」じゃよ。象形文字では、刀を横に2つ並べていると見るんじゃ。
じゃから、例えば、「劉」と言う字がある。
「劉」の左側の上の部分を見よ。
「劉」の原字に、「卯」があるぞ。
ほれ、「卯」が少し変形した形になっておって、下に「金」があるじゃろ。そこから、「殺す」と言う意味があるんじゃ。

ええ~~~?
「卯」には、あんな可愛いウサギを殺す、と言う意味があるのですか?

他にも、この形から言える事があるぞ。
ほれ、2つに分かれた部分は、左右に開けておるじゃろ。

う~~~ん。
左右、と言う事は、「門」かな?

正解じゃ。
「門」の「扉」じゃな。
じゃから、「こじあける」、「開く」とか言う内容を持つんじゃよ。

ひゃ~~~、漢字は、凄いです。
流石は、表意文字です。
僕の国の「アルファベット」は、表音文字だから、そこまで深い意味や内容を持ちません。

ははは、・・・
象形文字が出来てから、漢字の成立まで長い、長い時を経ているぞ。
その間に、字義も色々な変遷を経ているぞ。
漢書の「律暦志(りつれきし)」では、「冒」と同じグループとされておって、
「おしあける」、「おかす」、「おおう」
史記の「律書(りつしょ)」によると「茂」と同じグループとされておって、
「しげる」、「すぐれる」
と言う解説がされておる。

だから、自然現象に当てはめて、
「夜が明ける」=「午前4時から、6時」
「草が地面を覆う」=「春」
「生命」=「木気」
と結びつけられるのですね。
ふぅ~~~~、それが、後に「十二支の動物」の中で、それを象徴とする動物として、覚えやすいように「うさぎ」が選ばれたのですね。

では、次の、もうひとつの漢字「兎」じゃ。
これは、何から出来ておるかのう?

これは、簡単ですよ。
うさぎの姿形からです。

正解じゃ。
こうして、十二支が「十二生肖(せいしょう)」として出来上がったんじゃよ。
ところで、お主の祖国では、もうじき「イースター(Easter=復活祭)」じゃろ。

あ、忘れてました。
キリスト教では、毎年3月22日から4月25日の間の日曜日に行われます。
その時、「イースターエッグ=Easter egg」を作ってお祝いします。
僕は、本来の赤く染められたゆで卵より、チョコレートのイースターエッグが好きでした。
そのイースターエッグを運んで来るのが、イースターバニー(Easter Bunny=Easter Rabbit)です。

また、キリスト教以前のヨーロッパでも、ゲルマン神話では、春の到来をお祭りしていたそうです。ある説によると、春の女神さまの名前(Eostre)から、「Easter」と言う言葉が出来たとも言われています。

洋の東西を問わず、春は、生命の息吹を感じられる時期じゃしな。
そこに、うさぎの持つ「生命力の強さ」を重ね合わせて、今年の「五穀豊穣」を願ったんじゃろな。
ところで、お主は、復活祭前の準備期間である「四旬節(しじゅんせつ)←復活祭の46日前」から、肉食を断っておるか?敬虔(けいけん)なクリスチャンなら、断食(大斎・小斎)しておると聞くがのう?

・・・・・・・・・・

おやおや、あいつめは、もう居ない。
一体、何処に行ったのやら?
イースターエッグのチョコレートでも探しに行ったんじゃろうか?
全く「脱兎(だっと)の勢い」じゃ。

ははは、まぁ良いわ。
あやつは、まだ若い。今後は、
「兎の昼寝:ウサギと亀の昔話から、油断すること」では無く、「兎の登り坂:ウサギは跳びはねるので坂が得意から、地の利を得て力を発揮すること」であって欲しいもんじゃ。

はっはっは、誠にそうですな。
また、あやつに会うのが楽しみじゃ。