【四柱推命】身弱の人が、命式を上手く活かす方法とは?内格とは?

前回の続きとなる記事です。「身旺」の反対の言葉として、「身弱」と言う言葉があります。また、「外格」、「内格」と言う関係の言葉もあります。それらの、反対の関係にあるどちらの言葉にも、優劣はありません。今回は、「身弱」と「内格」について、実例を挙げながら、弁天さんとの対話を通して解説して行きたいと考えております。

こんにちは。
弁天様、初めまして・・・
今日は、お願いがあって来ました。

ほほほ、・・・
まぁ、どうしましたか?
何でも仰って下さいね。

実は、私、周りに、いつも遠慮してしまいます。
自分でも、そういう性格である事は、良く分かっています。
自分では、「もっと前に出なきゃ、はっきり言わなきゃ。」と思う事が多いです。
私の生年月日から、そういう事が分かるのですか?
治せるのですか?

そうですね。
実際に、命式を出して見ましょうね。

はい。お願いします。
私は、1996年2月12日、午前0時過ぎです。

空亡:申酉

どう見るのですか?

命式の見方の基本は先ず、「生日」=日柱です。
そこから、他の柱にある「干支」の枠割が決まって行きます。

では、私の場合、生まれた日の干支が、「己」なのですね。

五行通変星
五行通変星

十干と言うのは、上の図のように「五行通変星」に分類されます。
起点は、御自分の「生日」の「干」なのですよ。

土気小
日主:「土気ー己」の五行バランス

あなたの「五行バランス図」は、上の図になります。
御自分で、何か気づかれた事はありますか?

生日の所が小さくて、その次と次とが、物凄く大きくて、何かアンバランスです。

そうですね。
でも、人は皆、どこかの通変星が大きかったり、小さかったりするものですよ。
そういう所が、個性とでも呼ばれるものですよ。
あなたの場合は、「身弱」の「内格」の方と見た方が良いですね。

「身弱」って、何か「パワー不足」の人みたいです。
「内格」と言われても、「内気」な人の事を言うのでしょうか?

ほほほ、・・・
「身弱」とは、確かに「我」が弱い事を示しますが、それが悪いとは言い切れませんよ。
何でもかんでも、「我」を押し通そうとするのは、生きていく上でしんどいことが多いものですよ。
だから、「身弱」と言われても、パワー不足と取らずに、「わがままな事をしない」、「協調型」なタイプな人間と捉えて欲しいですね。

また、「内格」とは、格局論から見て、「一般の人よりも強い運勢を持っている外格」の人の反対のタイプを言います。
一見、外格の人の方が優れて見えますが、それに該当する人は、何かに特化出来れば良いのですが、そこに悩みや苦しみが生じますし、生涯の中で、運勢の波が大きいものですよ。

80%以上の人は、「内格」です。
決して「内気な人」ではありません。
普通の運勢なのですから、下に述べる「大運」、「歳運」との関係を上手く掴めば、幸せな人生を送ることが出来ますよ。

「大運」、「歳運」・・・・?

はい、「大運」は、10年毎の運勢ですよ。
「歳運」は、1年毎の運勢ですよ。
御自分の命式に、これらの巡る「干支」が、どう影響していくかを見て行きましょうね。

大運は逆行で3年立運です。

年齢0

2
3

12
13

22
23

32
33

42
43

52
53

62
63

72
73

82
83

92
天干
地支
通変星傷官比肩劫財偏印印綬偏官正官偏財正財食神
十二運長生沐浴冠帯建禄帝旺
関係支合空亡
七冲
空亡
干合
大運(10年毎の流れ)

歳運(1年ごとの運勢)

19
20
21
22
23
24
25
26
27
28
29
30
年齢23歳24歳25歳26歳27歳28歳29歳30歳31歳32歳33歳34歳
天干
地支
通変星比肩傷官食神正財偏財正官偏官印綬偏印劫財比肩傷官
十二運帝旺建禄冠帯沐浴長生
関係干合
方合
六害
空亡空亡
七冲
支合
歳運(1年毎の流れ)

上の2つの表が、「大運(10年毎の流れ)」と「歳運(1年毎の流れ)」ですよ。
あなたの場合は、下線と黄色のマーカーが、引いてある所が、今年2021年に影響を与える「干支」ですよ。
原命式である、元々の命式に、時の流れを合わせて、吉凶を判断して行くのが、運勢の見方ですよ。

大運が、「丁」、歳運が「辛丑」ですね。
それらは、私の元々の命式に、どう影響を与えますでしょうか?

「丁」は、火気。
「辛」は、金気。
「丑」は、蔵干として、「己(土気)、辛(金気)、癸(水気)」を含んでいますね。
それらを、元々の命式に加えて見ましょうね。

あ、「金気」が一番、増えますね。

そうですよ。
後は、火気、土気、水気が、増える形になります。
と言う事は、あなたの命式が、どう変化されるとお思いですか?

金気の、食傷星が大きくなります。
水気の、財星が、少し大きくなります。
火気の、印星も、少し大きくなります。
土気の、日主も、少し大きくなります。

そうです。
御自身を応援する「火気」、御自身の「土気」も少し強くはなりますが、
やはり「金気」の食傷星、「水気」の財星が強いので、御自身にとって、お気持ちのままに動くのには適してませんね。

はぁ~、・・・・
やっぱり、私、この性格を治せないんですね。

ほほほ、・・・
そんな事はありません。
開運と言うのは、宝くじではありません。
一夜にして、すっかり変わっても、元の木阿弥にならないようにしなければなりませんよ。
少しづつ、少しづつ、より良き方向へ変わって行くのがベストなのです。

あなたはご自身で、「変わりたい」と思ってらっしゃるでしょう。
御自身で、先ず「こうありたい」と思う事がおありなのですから、大丈夫です。これを出発点として、考えて行きましょうね。

具体的に、次のステップは、どうすれば良いですか?

日主の「己」を強めるために、五行で言うと、「水気」や「土気」を採る事が肝心です。
「採る」と述べましたが、「取る」とは少し違って、「栄養を採る」と言う言葉があるように、不足している栄養素を意識的に受け入れて行くと思って下さいね。

私に足りない栄養は、「水気」と「土気」なのですね。
と言う事は、「水」や「土」をイメージしたものを採れば良いのですね。

そうです、その調子ですよ。
「己」は、本来、「畑」や「大地」を表しますから、そこに必要なものは、お分かりになられますか?

雨とか、土とかですね。

その言葉を基本にして、身に着けるもの、身の周りのもの、旅行先、人間関係に応用して行けば良いのですよ。

そうなんだ~~~。
イメージが大切なんですね。
これから、色々、イメージして行きます。
今日は、有難うございました。
また、相談に乗って下さいね。
今後も、宜しくお願い致します。

勿論ですとも。
困難な事が生じても、「活路を見出す」のが、占術の正しい在り方なのですから。
では、また、お会いしましょうね。