【気学】冬至は、一年の切り替わりの日?
本日、2021年12月22日は、「冬至」の日です。さて、この日から暦の上では、切り替わりの日=新年ともなります。今回は、「冬至」にまつわる事柄を述べて行きたいと思います。
道真様~~~、お久しぶりです。
僕です。
ブライアンです。
ほう、お前か。
久しぶりじゃな。
何か用か?
勿論です。
僕は、この間、今日が暦の切り替わりと言う事を知りました。それで、道真様に質問があります。
ふむ。・・・さて、その質問とは何じゃ?
暦では、冬至から、年が切り替わると書いてあります。
でも、占いの世界で使う旧暦の、暦の切り替わりは、毎年2月2,3日の節分からになっています。
何故ですか?
ほう、お主にしては、なかなか良い質問じゃ。
では、問うぞ。
冬至とは、どんな気候現象を言うかな?
へへへ、簡単、簡単で~~す。
一日の内で、太陽の位置が最も低くなり、昼間の時間が短い日となることです。
ここから、陽の気が増えてきます。
いいぞ。
今日は、冴えておるな。
では、冬至のある月を何と言う?
簡単だな~~。
「子(ね)」月と言います。十二支の一番最初です。
その通りじゃ。「子=ねずみ」は、物事の始まりを意味する。ねずみ算と言う言葉もあり、急速に数が増えるから、冬至の「陽の気」が増えて行くのと同じような意味を持っておる。
それに、時刻で言えば、「子の刻=午後11時から午前1時」じゃろ。日の切り替わりと同じじゃな。
では、冬至に因んだ四文字熟語は、分かっておるか?
うっ、・・・漢字ですか?
「いちようらいふく」と言う読み方をするぞ。
いち → 一
よう → 陽
らい → 来
ふく → 福
です。
わはは。・・・
お主の気持ちは分からんでもないが、「ふく」は、「福」では無いぞ。
再び、「陽」の気が来るから、「復」じゃよ。
あ、そうか。・・・でも、僕の最初の質問には答えて貰っていませんよ。
どうして、占いの暦(旧暦)の新年は、2月なのですか?
冬至の日を新年にすれば良かったのに。・・・・
ウォッホン、・・・先ず、暦には、大きく分けて3種類ある。
1:新暦(太陽暦≒グレゴリオ暦)・・・地球が、太陽の周りを公転する周期を基とする。4年に1回を「閏日=2月29日」とする閏年がある。暦と季節の関係が一致する。
2:旧暦(太陽太陰暦)・・・月の満ち欠けを基とする。約3年に1回を閏月とする閏年がある。また、暦と季節の関係を調節するため、定気法(太陽が黄道を一年で一回りする際の、区分法)を取り入れ、二十四節季(春分、・・・冬至、・・・大寒)で季節を表している。
3:太陰暦(イスラム暦が、有名)・・・月の満ち欠けを基とする。閏月が無く、30年に11回を閏月とする閏年がある。暦と季節の関係を調節出来ない。
このように、大別すると3つの考え方に基づいて、暦が作られておる。
う~~~ん。
なんとなく分かりますが。・・・・
肝心の「新年」が、・・・・?・・・・・
さて、ここからが本番じゃぞ。
中国の古代王朝で、一番、初めの王朝は何かな?
殷(いん)で~~~す。甲骨文字で有名です。
ははは、・・・残念じゃが、史書では、「夏(か)」じゃよ。
「夏(か)」→「殷(いん)」→「周(しゅう)」を「古代中国の三代」と呼ぶ。
実は、其々の王朝が採用した「年始」が違っておってな、後の王朝に影響を与えつつ、今に至っていると言う理由があって、お主の言う「ずれ」が生じてしもうたんじゃ。
「ずれ」ですか?
古代王朝名 | 年始=正月 | ||
夏(か)暦 | 子月:冬至のある月 | 丑月 | 寅月:二十四節季(立春) :定気法に忠実。 |
殷(いん)暦 | 亥月 | 子月:冬至のある月 | 丑月 |
周(しゅう)暦 | 戌月 | 亥月 | 子月:冬至のある月 |
上の表を見るが良い。
王朝ごとに、一年の始まり(年始)が違っているのが、わかるじゃろ。
あ、本当ですね。
殷暦が、丑月=新暦で言うと、1月始まりですね。
周暦は、子月=新暦で言うと、12月始まりですね。
でも、何で夏暦は、寅月なんだろう?
歴史的な流れで言えば、戦国時代に、群雄割拠していた諸国が、自国の正当性を主張するために、夏暦が最も古い成立であったために、それを採用していたと言われている。
その後、秦を経て、漢の統一後、統一国家として夏暦が採用され、改定を重ね、今に至るまで影響を与えておるんじゃな。
3種の暦とも、太陰太陽暦であるが、恐らく、新年の始まりに対する考え方ー季節観の違いからも来ておる。
夏暦のように、新年を「春」の始まりと捉え、冬至の2か月後とする。
「寅」と言う字は、成長、発展を意味する。
殷暦のように、新年を「春」になる直前と捉え、冬至の1か月後とする。
「丑」と言う字は、曲がる、ねじる等の、まだ地上に芽が出ていない状態を意味する。
周暦のように、新年を「冬至」のある月からとする。
「子」と言う字は、胎児、出産等の、これからの繁栄を意味する。
いずれにせよ、冬至を起点として、新しい年になると言う考え方に、間違いないぞ。
ふぅ~~~、疲れた。
頭がこんがらがってきました。
でも、冬至が一年の大切な切り替わりの役目を果たしている事だけは、よく分かりました。
じゃぁ、今から、僕、友達の所に行って、「かぼちゃと小豆の炊いたん」の御馳走に行ってきま~~~す。
今日も、有難うございました。
さようなら~~~~
全く、・・・逃げ足の速い奴じゃ。
さて、儂も、「ん」が2つ以上付く食べ物を食べるとしよう。
何しろ、「ん」=「運」じゃしな。
れんこん、にんじん、・・・♪