【気学】「気」を読むと言うことー1:御菓子の「気」とは?
「気」とは、他の字と合わさると、例えば、元気、病気、空気、陽気、陰気、換気、一気、色気、鋭気、英気、男気、活気、鬼気、など様々な状態を言い表すことの出来る言葉です。また、「気」とは、不可視の力であり、生命エネルギーとも解説されています。今回から、「気」を身近な物に投影して、占術的に考えて行きたいと思います。先ずは、「お菓子」について考察していきたいと思います。
はぁ~~~、今日は、バイトの給料日。
たまには、いつも奢ってもらっている友達に、甘いお菓子でも買って、お返し、しようっと。・・・
さて、何が、いいかな?
どこに行こうかな?
すると、ブライアンが歩いている反対側にから、一人のお爺さんが歩いて来ました。
お爺さんは、すれ違いざまに言いました。
これこれ、そこを行く若人よ。
何か楽しそうな御様子じゃな。
良い事でもあったかのう?
うん?
お爺さん、僕に何か用ですか?
僕、先を急いでいるので、すみませんが、失礼します。
そっけない奴じゃ。・・・
わしが、お主に、いい知恵を授けてやろうと思ったんじゃが、それでも構わないのか?
知恵・・・?
一体、お爺さん、何者ですか?
突然、現れて来て、僕の事を知りもしないくせに。
ははは、・・・
わしは、「伏羲(ふくぎ)」と言う者じゃよ。
中国では、とても有名人なんじゃがな。
伏羲・・・?
知りませんよ。
じゃあ、さようなら~~~。
仕方ないのう。
わしは、先ほど、すれ違う前に、お主の心の中の声が聞こえてきたから、声を掛けたんじゃ。
さて、さて、お主は、今から、友達のために、甘いお菓子を買おうとしておるじゃろ。
ひょえ~~~。
な、なんで、それが分かるのですか?
だから、言っておる。
わしは、伏羲じゃからな。
古代中国の三皇五帝の一人であり、易経を作り、女媧(じょか)と結婚したので、人類の祖先とも言われる創造神じゃ。
何でも、お見通しじゃよ。
へぇ~~~~~~~~~~、そんな偉い人が、どうして僕に声を掛けてくるのですか?
わしは、悩める者たちを救うために、存在しておる。
そのために、易経を作ったんじゃからな。
易経は、森羅万象を表しておる。
人々は、それを知る事によって、生きる指針としてきたんじゃよ。
しかし、今回は、お主のように、先人の知恵を知らず生きている者の悩みの解消の手助けをしてやろうと思ったからじゃ。
有り体に言えば、「暇つぶし」じゃ。
ふ~~~ん、何だか良く分からないけど、
「亀の甲より年の功」って言うことわざもあるから、一応、聞いてみることにしますね。
「小さな親切、大きなお世話」になりませんように。
わっはっは~~、
まぁ、良い。
では、お主に尋ねるが、「甘いお菓子」を友人に買いたいと思っておるが、それを「占術」的に解釈してみよう。
「占術」・・・?
易経は、占術ですか?
易経は、様々な面を持っておる。
占術的な面は勿論、哲学や倫理のような形而上的な面を持ち合わせている。
わしが作り出した陰陽説が、後の戦国時代に生まれた五行説と合わさり、「陰陽五行説」となり、そこから多くの占術が生まれていったんじゃ。
日本の「九星気学」は、大正時代に生まれた占術じゃ。
方位学の一種じゃな。
しかし、その大元は、中国で生まれたものじゃよ。
へぇ~~~、良く分からないけど、伏羲さんが居た時から、凄く長い時間が経過していったことだけは分かりました。
で、本題に移りましょうよ。
僕、早くお菓子を買いたいです。
そうじゃ、そうじゃな。
さて、陰陽五行説は、全ての物事を「五行(五気)」で言い表す。
御菓子は、「五行ー木、火、土、金、水」の「気」から見て、どの「気」に当たるか分かるかな?
え?・・・お菓子の気?
甘いものだから、甘いものだから・・・・?
ふぉふぉふぉ・・・・
御菓子の材料となるものを思い浮かべると良いぞ。
あ、分かりました。
小麦粉や豆類が、主な原材料なので、「土」です。
大丈夫かな?
大当たりじゃ。
それを「九星気学」的に言えば、どうなるかな?
えっへん。
僕、九星気学なら、少しは知ってますから、お任せください。
二黒土星、五黄土星、八白土星が、該当します。
ほう、それは素晴らしい。
これまた、当たりじゃ。
では、この3つは、「土気」で「甘味」を表しておるが、その違いは、どうじゃ?
説明できるかな?
う・・・。
二黒土星は、「陰」の土気であり、大地なので、小さな土の塊が合わさったものを意味しますので、「庶民的」な甘みのお菓子。
五黄土星は、「中央」に位置し、一番強力な土気の作用となり、「腐敗」を意味しますので、
敢えて言えば、「安物」、「発酵」的な甘みのお菓子。
八白土星は、「陽」の土気であり、山なので、高く積み重なった土を意味しますので、「高級品」的な甘みのお菓子。
おお~~~~、お主、なかなかやるではないか。
パーフェクトじゃよ。
じゃから、九星気学を利用して、お菓子を買い求める際には、その九星が廻座している場所に赴くが良いぞ。
へへへ。
褒められると、嬉しいな。
でも、伏羲さん、五黄土星は別にして、もし、二黒土星や八白土星が、良くない方位だとしたら、お菓子が買えないじゃないですか?
わっはっは~~、それもそうじゃな。
しかし、何事につけても、次善の策は存在するぞ。
九星の象意を思い浮かべてみてごらん。
もし、お主が、高級なお菓子を買いたくば、それに相応しい方位があるぞ。
高級、高級・・・・
あ、六白金星ですね。
そうじゃ。
六白金星は、全て「陽」の卦からなり「天」を意味する陽の金気じゃな。
本来は、「辛味」を意味する。
そして、全て「陰」の卦からなる二黒土星の正反対に位置する。
「天」は、高い、丸い、尊いじゃ。
例えば、フルーツが中に入っているチョコレートや、中に餡があり、外を他のもので包まれているような和菓子であるとかを買いたくば、六白金星の方位が適しておる。
面白いじゃろ。
でも、後、2つほど言えるかのう。
えぇ~~~?
後、2つ。
う~~~ん。
お菓子は、嗜好品だから、あ、七赤金星だ。
もうひとつは、何だろう?
七赤金星は、当たりじゃ。
七赤金星は、陰の金気じゃな。
これも、本来は、「辛味」を意味する。
卦で言うと、「沢」を意味する。
「沢」は、水が集まるので、そこから、人が集う、喜びを表しておる。
さて、もうひとつのヒントは、華やかなお菓子じゃよ。
華やか、・・・ゴージャス・・・
あ、九紫火星だ。
OKじゃ。
九紫火星は、火気じゃな。
九星盤では、太陽が最も高い所に位置している。
本来は、「苦味」を意味する。
卦で言うと、「離」を意味する。
「離」とは、白黒をはっきりつける、輝く、美しいを表しておる。
目にも美しい華やかなお菓子を求めるなら、良いぞ。
どうじゃ。
わしの言った事が参考になるかな?
お菓子を求めるなら、
その物自体が属している「気」=お菓子ならば、甘味=土気
その物自体を得る際に相応しい「気」の場所=高級なのか否か
両者を勘案するのが、肝要じゃよ。
伏羲さん、有難うございます。
バッチリですよ。
さて、今日の吉方位は、どれかな?
スマホなら、簡単に「日盤(一日単位の方位盤)」が出せて便利、便利。
じゃぁ、今から、買いに行ってきま~~~~す。
さようなら~~~~。
あっと言う間に、居なくなったブライアン。
そして、一人、残された伏羲さん。
あれれ、あやつは、あっさり行ってしまったのう。
わしにも、お菓子を分けてくれぬかのう。
ふぅ~~~~。
まぁ、今日は仕方ない。
次に会った時には、頂くとしようかのう。
そう独り言を呟いて、伏羲さんは、再び、歩き始めました。