【四柱推命】開運への道しるべ5ー用神(ようじん)とは?:「扶抑(ふよく)用神」の「扶ー土生金」について
四柱推命に於いて、自分の命式の長所、短所、又、開運時期、注意すべき時期を求めるに当たり、「用神(ようじん)」への理解は欠かせないものです。それには、先ず「用神」となる五行から考え、その五行が、どの「干支」であるかを確認し、該当する通変星の象意を検討するべきだと思います。第4回目は、「扶抑(ふよく)用神ー扶ー土生金」です。
弁天様、こんにちわ。
今日も、宜しくお願い致します。
あら、ブライアン、今日も元気ね。
弁天様、こんにちわ。
「用神」を学び出してから、僕は、全ての物事は、循環して助け合って行くことを改めて認識している最中だよ。
今日だって、花(乙=木気)に水遣り(癸=水気)をして「水生木」を実践してきたしね。
へへへ・・・・
はい、こんにちわ。
さて、ブライアン。
「扶抑用神の【火生土】」の次は、何か御存じですか?
「火気(丙・丁)」のエネルギーを貰い、「土気(戊・己)」は充実しますが、「土気(戊・己)」は次に、どの気に流れていきますか?
今回も、日主=比劫星=「金気」の方の場合を想定しましょう。
木気 | 火気 | 土気 | 金気 | 水気 |
甲(陽)、乙(陰) | 丙(陽)、丁(陰) | 戊(陽)、己(陰) | 庚(陽)、辛(陰) | 壬(陽)、癸(陰) |
木気 | 火気 | 土気 | 金気 | 水気 |
寅、卯 | 巳、午 | 丑、辰、未、戌 | 申、酉 | 亥、子 |
えっへん。
「土気」の力は、その使命を伝えるために、「金気」に変化して行きます。
だから、「金気」から見れば、必要とされる五行は、「土生金」の「土」になりますよね!
土の中から、鉄鉱石や貴金属が生まれてくるから、土come on !
「土気」の人や物事と仲良くなれば開運にバッチリで~す。
簡単、簡単。へへへ~~~。
ほほほ、ブライアン。
物事は、そう簡単には行きませんよ。
確かに、五行の「相生」から言えば、「土生金」です。
でも、今回は、「土気」が必要と言えば必要なのですが、良く見極めないといけませんよ。
見極める?
日主が、陽干の「庚」か、陰干の「辛」のことですか?
身旺、身弱の事ですか?
絶対、欠かしてはならないものは、その2点です。
上の図を見てみると、日主=比劫星=金気の「庚」、「辛」にとって、力を与えてくれる土気の「戊」、「己」は、どちらも必要のような気がします。
共に、土の中から生まれてくるものですよ。
確かに、ブライアンの言うとおりなのですが、土気には、注意しなければなりません。
なぜなら、「水気」、「木気」、「火気」、「金気」の五行は、干支の十二支で言うと、それぞれ3つありますが、「土気」は、十二支で言うと4つ存在し、他の五行のように「純粋な土気」が存在しません。
故に、「金気」については、「土生金」といえども、自身が持っている力量に合わせて、程度の問題が生じてきます。
程度?
他の五行のように、すんなり行かないと言うことですか?
そうです。
土の中から、金が生まれると言って、多すぎる土は、金自体を埋もれさせてしまいます。
金が世に出るためには、土は、本当は、あまり必要ではありません。
では、「庚」の身旺、身中さんの場合について説明できますか?
はい。
日主=比劫星が「庚」の場合、
「己」<「戊」です。
「身旺」、「身中」の方なら、条件付きで「戊」の方が相応しいです。
「戊」は、「土気」の中でも、「山」の象意を表します。
鉄鉱石は、山から産出されますので、親和性が高いからです。
但し、より厳密に言うと、「戊」が必要なのは、その命式に於いて、「水気」が非常に多い場合だけです。自分の日主である「庚=金気」の比劫星から、次の食傷星は「水気」となります。もし、多すぎる水であれば、それを堰き止める作用として、「戊」の乾燥した土が必要となります。
「己」は、畑ですので、既に水気を持っている湿土ですので、相応しくありません。
この場合、通変星で言うと、
日主=自星=比劫星が、「庚」だと、「己」は「印綬星」
日主=自星=比劫星が、「庚」だと、「戊」は「偏印星」
になります。
日主=比劫星が「辛」の場合、
「身旺」、「身中」の方なら、本来、「戊」も「己」も必要としません。
「辛」は、陰干なので、陽干の「庚」と較べると、金気として強くありません。
命式に「土気」が多くあれば、「戊」の山の中や、「己」の畑の中に埋もれたままになってしまいます。その際は、「木剋土」で、土気の勢いを削ぐのがベストです。
また、命式に、水気が多くあるならば、「土気」を採るとぶつかり合い(土剋水)、濁った水となり、「辛」の輝きを失わせてしまいます。その際は、「水生木」で、水気の勢いを次に流して行くのがベストです。
この場合、通変星で言うと、
日主=自星=比劫星が、「辛」だと、「戊」は「印綬星」
日主=自星=比劫星が、「辛」だと、「己」は「偏印星」
になります。
結論から言えば、身旺、身中であっても、「土生金」は、無条件で成立しにくい組み合わせです。
その通りです。
「土生金」と言うものの、実際の適用は、身旺、身中といえども、本当に難しいものがあります。「戊」が使えるのは、条件付きで「庚」くらいですね。
限定された条件のみしか使えないことを、良く覚えておいて下さいね。
では、身弱さんの場合は、どうですか?
はい。
身弱さんの場合、先ず、自身の「金気」を強めるべきです。
自分自身の金気を強めるために、「通根ー金気の地支がくること=申、酉」が来る事です。
若しくは、天干に金気の干である「庚」の力を増やすことです。
日主=比劫星が「庚」の場合、
身旺、身中と同じ考え方をします。
この場合、通変星で言うと、
日主=自星=比劫星が、「庚」だと、「己」は「印綬星」
日主=自星=比劫星が、「庚」だと、「戊」は「偏印星」
になります。
日主=比劫星が「辛」の場合、
身旺、身中と同じ考え方をします。
この場合、通変星で言うと、
日主=自星=比劫星が、「辛」だと、「戊」は「印綬星」
日主=自星=比劫星が、「辛」だと、「己」は「偏印星」
になります。
結論として、身弱の「庚」、「辛」であれば、元から「土気」が多い場合を除いて、必要としないと言うことになります。
そうですね。
身弱さんの場合、身旺、身中さんより、より条件的に厳しいですね。
やはり、「土気」と言う、別名、「雑気の十二支」からなる「気」ですので、扱い方が難しいですね。
今回は、厳しい結果ですね。
「金気」さんの人は、何だか可哀そうで気の毒な感じがします。
ほほほ、・・・そう言えなくもないですが、ポイントを絞りやすいので、開運のタイミングをきちんと捉えておくと言う点から考えてみれば、分かりやすいですよ。
今回は、もっと踏み込んだ形ー土の気の「天干」と「地支の蔵干」の違いなどまでお伝えしたかったのですが、非常に長くなりますので、また、別の機会にお知らせ致しますね。
どの五行の人にとっても、相生を活かすのは、簡単な事ではありません。
命式自体のバランス、大運、歳運、付き合う人たち、・・・時の流れや環境に於いて、良く見極めていかねばなりません。
それらは、常に変化しているのですよ。
今日も、為になりました。
こうして、弁天様の前で話す事によって、自分の頭の中が整理されて行きます。
今後も、宜しくお願い致します。
僕は、まだまだ四柱推命を表層でしか捉える事が出来ていなかったです。
でも、今日、教えて頂いた事で、より興味が湧いてきました。
有難うございました。
また、お願いしま~~~す。
はい。
御二人とも、今後も研鑽を積んで下さいね。
学びは、ご本人さんの気持ちさえしっかりしていれば、続けることが出来ます。
倦まず弛まず、続けて下さいね。
それでは、また、お会いしましょう。