【四柱推命】「〈紅艶殺(こうえんさつ)〉があるのに、モテないのは、なぜですか?」

四柱推命が成立してから、様々な研究が為されて来ました。題名に挙げている「紅艶殺(こうえんさつ)」と言うのも、「神殺」と呼ばれる、命式の中の「干」から見て、各「柱」に該当する特定の「十二支」が、存在していれば成立するとされています。しかし、「神殺」は、200以上もあります。さて、今回のお悩みに、弁天様は、どう解答するのでしょうか?

弁天様、お久しぶりです。
私です。
その節は、お世話になりました。
今、ちょっと悩んでいることがあるので、お尋ねしても宜しいでしょうか?

あら、お久しぶりですね。
どうか、為さったのですか?
私で良ければ、相談に乗りますが、・・・・

私の命式には、「紅艶殺(こうえんさつ)」があるのに、全然モテません。
何故ですか?

まぁ、おほほ、・・・・
どうして、そのような事を仰るのですか?

「紅艶殺」の事は、本とか雑誌とかネットで、説明を読むと、「モテる」と言われてます。
それに、私、先日、占い師さんの所に行った時も、「あなたは、モテる。」と言われました。
なのに、今まで全然、そういうことはありませんでした。
私の命式から間違って出されているのか、それとも、四柱推命が当たらないのか、はっきりさせて欲しいんです。・・・・

まぁ、まぁ、落ち着いて。・・・・・
先ずは、「神殺」について、簡潔に説明しますね。

「神殺」とは、十干十二支を基にして算出された「吉凶星」の事です。
天干と地支の特定の組み合わせから算出されますが、四柱( 八字)のどれを基準にして算出するかは吉凶星の種類によって異なります。

一説には、200以上の「神殺」があると言われています。
歴史の長い四柱推命だからこそ、多くの人の命式が基になり、同じ傾向を持つ人同士を分類して、名前を付けられたものです。

日干から見て、地支に「~」がある人は、「~~~傾向」の人が多い。
 例:天乙貴人、大極貴人、金与禄、紅艶殺、未刃など。

月支から見て、他の天干や地支に「~」がある人は、「~~~傾向」の人が多い。
 例:天徳合、月徳合、華蓋、血刃、など。

年支、日支から見て、他の地支に「~」がある人は、「~~~傾向」の人が多い。
 例:駅馬、亡神、白虎殺、集獄、寡宿、など。

命式の中に、特定の「干」が3つある人は、「~~~傾向」の人が多い。
 例:天上三奇、地下三奇、など。

命式の中に、特定の「支」が4つある人は、「~~~傾向」の人が多い。
 例:正桃華、四墓、など。

特定の季節の、「~」日生まれの人は、「~~~傾向」の人が多い。
 例:四廃日、天赦日、など。

自分の生まれた日との関係で、「同じもの」、「冲」、「合」が大運、歳運、月運に当たる人は、「~~~傾向」の人が多い。
 例:反吟、伏吟、など。

上記のように、分類されて行き、様々な名称が付けられたのです。

そうなんですか。・・・・・
十干十二支が基準になっていて、200種類以上もあるのなら、誰でも、自分の命式に、「吉星」と「凶星」がありますよね。

そうですよ。
「吉星」があるからと言って嬉しがり、
「凶星」があるからと言って落ち込んだり、
そう言う事をしていては、自分の運命ー命を運ぶ事は出来ませんよ。

話は戻りますが、「紅艶殺」は、日干から見た各柱の十二支によって決まりますが、一応、お伝えしておきますね。

「紅艶殺」ー上段は「日干」、下段は「各柱の地支」

あ、やっぱり、私の命式にあります。

では、もうひとつの「神殺」の例を出しておきましょう。

「白虎殺(びゃっこさつ)」ー上段は「年支、若しくは、日支」、下段は「月支、若しくは、時支」

あ、・・・・私、「白虎殺」もあります。
でも、「白虎殺」って、何ですか?

一般的には、「幸運が少ない生まれで、交通事故、水難などにより、畳の上で死ぬことが出来ない」と言われてます。

えぇ~~~~?
私、「紅艶殺」と「白虎殺」がありますが、余計、訳が分からなくなりそうです。
モテるけど、普通の死に方が出来ない、・・・・と解釈して宜しいのでしょうか?

あらあら、・・・・我田引水が、お好きなようですね。

「神殺」と言うのは、四柱推命を御存じない方に、命式を説明する時、とても使いやすい言葉であるのは事実です。
「あなたは、天官貴人があるから、何をやっても上手く行く。」
「あなたは、駅場があるから、引っ越しや移動が多い人生を送る」
「あなたは、隔角があるから、孤独な人生を送る」
とか言われると、依頼者は理解しやすいからでしょう。

でも、それは「いつなのか」が、判然としませんね。
それより、「神殺」に頼らずとも、もっと良い方法があります。

え、えぇ~~~~?

お、教えて下さい。
弁天様~~~~~。

そう、前のめりのならずとも、良いですよ。

何事も、基本が大事。
基本とは、「四柱=八字」ですよ。
そこに、「巡運=大運(10年運)+歳運(1年運)」を加算して見ること。
そうすれば、今の「自分の運気」が、どうであるかと言うことが、自ずと分かりますよ。

五行通変星
通変星
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日主:「火気(丙、丁)」身旺

これを見て、どう思われますか?
右は、あなたの命式の、「来年」の図ですよ。
大運(10年運)と歳運(1年運)を加味すると、このようになりますね。

通変星の大きさに、えらく違いがあります。
私、一体、どうなるんでしょうか?・・・・・

通変星の大きさから、その年の運気の傾向が違います。
あなたの場合、来年は「官星」が強くなるので、仕事運や結婚運が良くなると言う傾向です。

わぁ、本当ですか?・・・・

でも、日主の「火気」が強すぎるので、「官星」の水気と「水火激冲」になりそうですね。
このままだと、仕事や結婚運に、トラブルが起こりそうなので、これを何とかしなければなりませんよ。

で、では、どうすれば良いのですか?・・・・

先ず、「官星」を守るために、「財星」の「金気」を強めていかねばなりません。「日主:比劫星」が「財星」を剋しているので、それを強化して、「官星」に繋げて行くようにすれば、「水火激冲」の勢いを減らして行くことも可能ですね。

「五行間の、相剋の関係」を上手く利用して行くと言うことなのですね。
でも、具体的には、どうすれば良いのでしょうか?

常に、「金気」のものを身に着けたり、そういう場所を訪れる。
または、気学を使い、「金気」の吉方位への、引っ越しや旅行などが宜しいかと思われます。

何となく、イメージ出来そうな気持がしてきました。
来年、頑張ってみます。

ほほほ、・・・少し気持ち的に楽になられたのなら、嬉しいですね。

「神殺」に囚われず、基本を常に忘れないようにして下さいね。
自分の命式と仲良くなることは、とても大事な事ですが、枝葉末節的な事柄に囚われていては、本筋を見失いますよ。

それでは、また、いつかお会いしましょう。