【四柱推命】干と干の関係ー「四文字熟語」で覚えようーその21【「甲」にとっての水気との関係ーその2「甲VS癸」ー「柳枝甘露(りゅうしかんろ)」・「樹根露水(じゅこんろすい)」】

四柱推命は、「十干」と「十二支」で成り立っている占術です。「十二支」も、各支それぞれが、「蔵干」と呼ばれる「干」を内包しています。故に、「十干」の「干」の理解に努めなければなりません。 今回の「干と干」の関係は、【「甲」にとっての水気との関係ーその2「甲VS癸」ー「柳枝甘露(りゅうしかんろ)」・「樹根露水(じゅこんろすい)」】です。

弁天様、こんにちは。
今日も、宜しくお願い致します。
前回の続きとして、「甲」と「癸」の関係を表す四文字熟語についてお教え願いたいです。
前回、弁天様が「素敵な言葉」だと仰っていたので、物凄く期待しています。

ほほほ、・・・こんにちは。
それでは、早速、クイズを出しますね。
「甲」と「癸」の関係で、「甲」が日主の場合の「癸」、「癸」が日主の場合の「甲」は、どのような通変星になりますか?

あれ・・・・?
四文字熟語からでは無いのですね。

え~~~と。
「甲」が日主の場合、「癸」は「陰干」なので、通変星で言うと、「印綬星」になります。

「癸」が日主の場合、「甲」は「陽干」なので、通変星で言うと、「傷官星」になります。

はい、正解です。

では、「印綬星」の特徴を述べて下さい。

日主を強める星です。
母親や、上司、目上の人など、本人を守ったり、引き立ててくれる存在です。
また、智慧や資格を表します。

はい、正解です。
では、印綬星は、どの通変星を「剋」しますか?

あれれ・・・・?
何だっけ?

五行相関図
五行相関図
木甲
日主「甲ー木気」

あ、そうだ。
「水剋火」で、食傷星を剋すのでした。
で、逆に「土剋水」で、財星から剋されるのでした。

おほほ、・・・そうですね。思い出して頂いて嬉しいですよ。

では、「傷官星」の特徴を述べて下さい。

はい。

「傷官星」は、日主のエネルギーを受けて、女性の場合、「子供」に当たります。自己表現や思いやりを意味します。

また、「甲」が傷官星なら、「印綬星」から「金剋木」で剋されます。
そして、「官星」を「木剋土」で剋します。

五行通変星
五行通変星

水の模範五行
日主が「癸ー水気」

そうです。

命式を見る際に、今、あなたが仰ったように、「相生」や「相剋」を常に頭に於いて考えて下さいね。

それでは、お待ちかねの「甲」と「癸」の関係を表す四文字熟語ですが、
「柳枝甘(  )」とか「樹根(  )水」とか呼ばれます。
(  )の中には、同じ文字が入りますが、お分かりになられますか?

う~~~~ん。
たぶん、(  )には、( 露 )と言う字が入ります。
「甲」にとって、「癸」の存在は、無くてはならないものだし、「おいしい水」の事を「甘露」って言いますよね。

今日は、冴えてます。正解です。
「柳枝甘露(りゅうしかんろ)」・「樹根露水(じゅこんろすい)」 と言います。
木に水が優しく与えられ、着実に育つ、と言えば良いでしょうか?

では、最後の質問ですが、
「甲」が日主で「癸」があります。もうひとつ、不可欠の「干」は何ですか?
「癸」が日主で「甲」があります。 もうひとつ、不可欠の「干」は何ですか?
共に、共通する「干」で答えて下さいね。

えぇ?・・・・
最後に、難しい質問が来ました。

う~~~~~ん。う~~~~~ん。

ほほほ、・・・「甲」は、植物の木である事をお忘れなく。

あ、そうか。
「丙」です。「丙」の太陽です。
お日様が無いと、育ちません。

はい、そのとおりですよ。
日主が「甲」にとって、「丙ー太陽」は、不可欠です。「癸」から力を得た「甲」は、日の光を浴びて成長し、「丙」は、相生で言うと、「食傷星」に当たり、自分のエネルギーを渡す相手となります。
「癸」にとっても、「丙ー太陽」は、不可欠です。「甲」の食傷星にエネルギーを渡した後、それが「丙」の「財星」となって、実を結ぶのですよ。

「相生」、「相剋」で考えるのは、難しいけど、楽しいですね。
互いの「干」が助け合ったり、反目し合ったり、関係性にドラマがありますね。

今回も、有難うございました。
また、次回、お目にかかるのを楽しみにしています。

はい。
常に申し上げていますが、四柱推命の命式を見るのは、本当に、様々な角度から見るようにして下さいね。
命式の中に存在する各「干」の力量、「干と干の関係性」、「干と十二支(蔵干)の関係」、「四柱相互の関係」、「巡運(大運、歳運)と命式の関係」が、最も重要です。先ず、これらをきちんと押さえて下さいね。

中国の明の時代に生まれた「滴天髄(てきてんずい)」と言う四柱推命の書物があります。その中の「通天論」の一節には、次の文章が書かれています。

欲識三元萬法宗、先観帝載與神功。天有陰陽,故春木、夏火、秋金、冬水、季土,隨時顯其神功,命中天地人三元之理,悉本於此。坤元合徳機緘通、五気偏全定吉凶

「五気偏全定吉凶 (五気偏全で吉凶を定む)」とは、五気(五行)の偏全(偏りや完全)であることで吉凶が定まる、と言うものです。

この言葉を肝に銘じて、今後も学びを続けて行きましょうね。