【気学】道真さんに聞きましたー5:「廻座(かいざ)」って何ですか?

京都の北野天満宮におわします「菅原道真公」は、生前、若くして「文章博士」となられ、政治家としても活躍しました。しかし、讒言により、最後は大宰府にて亡くなられ、死後、人々から怨霊として恐れられたため、「天満天神」として祀られました。今では、その御遺徳から学問の神様として名高い方です。おや、一人の「迷える気学学習者」が、道真さんの前でお願いをしているようです。何をお願いしているのでしょうか?

私、気学を勉強して、自分で吉方位を出せるようになりたいですが、中々、理解出来ません。
一体、どうしたらいいのでしょうか?
道真様、御教え下さい。

ほう、・・・わしを読んだのは、そなたか?・・・・
その願い、聞き入れてやろうぞ。
さて、そなたの「気学」への理解度は、如何なものじゃ。

えぇっ?
道真様?
教えて下さるのですか。
嬉しいです。

私の「気学」に対する理解は、
方位を見る際に、怖い方位と良い方位があるのが、分かっているくらいです。

うっ、・・・・
初心者じゃな。
よし、分かった。
では、今回は、「廻座(かいざ)」をテーマにしよう。

「廻座(かいざ)」?・・・
まわって、すわる?・・・

わはは、・・・
そうじゃ。その通りじゃよ。
「まわって、すわる」んじゃ。

2021年 十干・十二支・九星 年盤
2021年 十干・十二支・九星 年盤
五黄中宮
後天定位盤

上の図は、2021年の年盤と呼ばれるもんじゃぞ。
下の図は、後天定位盤と呼ばれるものであり、それと重ね合わせて、1年の大きな「気の流れ」を見るもんじゃ。

どれ、2021年は、中宮(中央)に何がある?

はい、真ん中に「辛丑・六白金星」と書いてあります。
後天定位盤は、「五黄土星」です。

そうじゃな。
後天定位盤の「中宮」の位置に、2021年の 「辛丑・六白金星」 が来ることを「廻座」と言う。
2021年は、全体の大きな流れとして、 「辛丑・六白金星」 の影響があると読むのじゃ。つまり、目に見える形としては、六白金星の象意が出てくる、と言うもんじゃな。

それは、他の方位についても、全て同じように考えて行くのじゃよ。
例えば、「北」には、「丙午・二黒土星」が廻座しておるから、北の方位については、二黒土星の意味する所が現れる、と読む。

あ、そうだったんですね。
「各方位」に、 「その年特有の星」 が来るのを「廻座」と言うんですね。

故に、自分で開運を目指すなら、
「どんな開運を求めて行くか」が、先ず重要じゃよ。
仕事、家庭、人間関係、自分自身の成長、色々あると思うが、求めるものによって、吉方位は違う。
まして、人それぞれ誕生日が違うので、万人に向く吉方位など有り得んぞ。

えぇ~~~?
そんなぁ~~~。
だって、本などでは、「~年」には、「三碧木星の人は、~が吉方位」と書いています。

それは、正解と不正解の狭間の回答じゃな。
年のみで見れば、三碧木星ならば、三大凶方位を外す。
先ず、五黄殺の東南、暗剣殺の西北を外す。
歳破の西南も使えぬ。
相生としての吉方位は、「水生木」で、北じゃ。
また、「木生火」で、東北じゃな。
そこに、三大凶方位に準ずる「本命殺」や「本命的殺」を加えると、人によっては、もっと範囲が狭まるのう。

えぇっ、・・・8つの方位のうち使えるのが、2つしか無いのですか?

ふっふっふ、・・・まだ、この先があるぞ。
それは、年盤のみで見た場合じゃよ。
そこに、実際、引っ越しや旅行に行く場合を想定すれば、月の月盤、日の日盤も重ねて見て行かねばならんぞ。
「年盤・吉方位、月番・凶方位、日盤・吉方位」と言った様々な組み合わせもあるしのう。

まして、各方位についておる「干支」も見ねばならん。
自分の命式に合う「干支」なら良いが、合わない「干支」なら、吉方位効果は期待できぬぞ。
例えば、「火気」の多い命式の者が、「水気」の干支がある方位を取ると、「水火激冲」と言って、大変な事になってしまうぞ。

そんなぁ~~~、
自分に合う「干支」なんて、どうやって見つけるのですか?

東洋系の占術である「四柱推命」が一番じゃな。
自分の命式を「十干十二支」に換算して見て行くのが良いぞ。

吉方位を探すのに、そんなに手間がかかるとは思いませんでした。
はぁ~~~、先が思いやられる気がします。

ふぉっふぉっ、・・・まあ、そう嘆かずとも良い。
先ずは、暦を常に手元に置き、今月の月盤やら今日の日盤やらを見て、廻座のパターン=遁甲(とんこう)と慣れ親しむことから始めるのが良いぞ。
では、また、質問に来ると良い。