【四柱推命】+【気学】それぞれの十二支の働きー「午」年とは?

十二支に登場する動物たちは、様々な特徴を持っていますね。今回も、前回に引き続き、「日本が好きな京都在住のブライアン」のリクエストに応えて、「午年」について述べて行きたいと考えております。卯年生まれのブライアンは、「午年」を、どのように思っているのでしょうか?さてさて、今日、手に面白い物を持っているブライアンに、道真さんと伏羲さんは、どう教えてあげるのでしょうか?

これ、ブライアン、お主は、何を持っておるのじゃ。
わしにも、ちょっと見せて見るが良い。

へっへつへ、・・・・
いいでしょ、これ。・・・
これぞ、Japanese Tasteの塊だよ。

じゃ~~~ん。
Open The Box !!!!

わはは、・・・・
何じゃ、「稲荷寿司」か。
お主は、どこで、これを手に入れてきたのじゃ?

もちろん、伏見稲荷さんでーす。
今年の「初午大祭(例年、2月の最初の午の日に行われる)」で、ゲットしてきたんです。
伏見稲荷の稲荷神は、もともと五穀豊穣の神様である「宇迦之御魂(うかのみたまのかみ)」です。
彼が好きなのは、お米。
だから、稲荷寿司です。
でも、何で「午の日」に、お祭りするんだろ?

ははは、それはな、
稲荷神が、和銅4年(711年)2月初午の日に、稲荷山に鎮座した日じゃからじゃよ。
稲荷寿司が盛んになったのは、恐らく、稲荷神の「御遣いであるキツネ」に因(ちな)んだからじゃろうな。

あのう、キツネは、油揚げを食べるのですか?

わはは、・・・無理じゃ、無理じゃ。
本来、キツネの好物は、ネズミのような小動物じゃ。
農業が中心の時代では、穀物を荒らすネズミを捕まえるキツネは重宝がられたようじゃよ。
そして、神の御遣いとして祀られている内に、お供えとしてネズミと言う訳には行かず、豆腐の油揚げになり、稲荷寿司になったようじゃのう。

おぉ~~~~、そういう訳だったのですね。
また、賢くなりました。

でも、話は戻りますが、十二支に「午」ってありますよね。
どうして、午は、選ばれたんでしょうか?

十二支図
十二支図

ところで、ブライアン、「午」は、十二支の中で何番目じゃ?

へっへっへ、・・・
7番目です。ラッキー7です。

ふむ、では、何で「7番目」なんじゃ?

うっ、・・・・
それはですね。
馬は、馬は、・・・
賢いから、何でも上手く行くように、十二支の真ん中なのでーす。

やれやれ、答えになっておらんのう。
情けない。

「午」は、「馬」では無いぞ。
これまで言うて来たように、元来、十二支は、動物と関係無いものじゃぞ。

さて、「午」じゃ。
午の漢字の語源は、分かるかのう?

あ、はい。
「午」の字は、「うま、ご」とも読みます。
意味は、象形文字では、「杵(きね、しょ)」の原字です。
餅つきで、人々が、杵を交替し合って、餅をつく様から、「交替、交差、切り替え」の意味を持ちます。

また、「午」を四柱推命や気学で言うと、
季節は「夏」
時間は「午前11時~午後1時」
方位は「南」
になります。

そうじゃ、そうじゃ。
じゃから、この字は、十二支の真ん中、第七番目に用いる。
漢書』律暦志によると午は「忤」(ご、さからう)
意味は、「突き当たる」、「忤(さから)う、牾(さか)らう、迕(さか)らうー共に、背く、相反する」じゃよ。
草木の成長が極限を過ぎ、衰えの兆しを見せ始めた状態じゃのう。

そこから、お昼の事を「正午」と呼んだりするのう。「午前」、「午後」も、この「午」が中心になっとるじゃろ。

おぉ~~~~、そうだったんですね。

昔の人は、馬を常に使用していたから、馬の勢いのある所を当てはめて、「午」を「馬」として十二支を覚えようとしたのですね。

ふぅ~~~、お主は、やっと分かったかのう。

さぁ~~て、教えたからには、タダと言う訳にはいかん。
わしと伏羲殿に、その「稲荷寿司」を捧げるのじゃ。

えぇ~~~?
だって、これ、僕がゲットしてきたんだし、もう、お昼だし、・・・・
あ、これから、僕、行かなきゃならない所があります。
それでは、今日も有難うございました。
さようなら~~~

こうして、ブライアンは、稲荷寿司を持って、どこかへ行ってしまいました。

全く、何と言う奴じゃ。
逃げ足の速いこと、早いこと、・・・・
馬に例えれば、「汗血馬(一日に千里を走り、血のような汗を出す名馬)」の如き去り方じゃ。

ははは、・・・良いではないか。
放っておきなされ。

わしらは、伯楽(馬を見分ける名人)の立場じゃよ。
あやつを可愛い馬だと思って、導いてやらねばのう。・・・・

どれ、わしらは、「御神酒(おみき)」でも頂こうではないか。
こっちの方が、米を凝縮しておるしな。

(しばらくして・・・)

おぉ、甘露、甘露。
五臓六腑に染み渡りますな。

誠に、御神酒は、美味いものです。
改めて、 「宇迦之御魂(うかのみたまのかみ)」 に感謝致さねばなりませんな。
さささ、伏羲殿、もう一杯、如何ですか?・・・・