【四柱推命】干と干の関係ー「四文字熟語」で覚えようーその19【隣同士にあると困った関係ーその3「禿山孤木(とくざんこぼく)」】

四柱推命は、「十干」と「十二支」で成り立っている占術です。「十二支」も、各支それぞれが、「蔵干」と呼ばれる「干」を内包しています。故に、「十干」の「干」の理解に努めなければなりません。 今回の「干と干」の関係は、【隣同士にあると困った関係ーその3「禿山孤木(とくざんこぼく)」】です。

弁天様、こんにちは。
今日も、宜しくお願い致します。

今日は、僕からの質問です。
「五行の中で、他の五行と際立って違う特徴を持つものは、ありますか?」

はい、こんにちは。

そのご質問の着眼点は、とても良いと思いますよ。
五行それぞれに特徴はありますが、「1:4」の関係とでも言うべきような分け方を出来ることがあります。
ヒントは、「生」や「成長」ですよ。

「生」、「成長」ですか?・・・・
う~~~~ん。
「1:4」?・・・・

あ、そうだ。
あれだ。
「木気」です。

そうですね。
良くお分かりになられました。
「木気」のみが、「生」の存在であり、成長して行くものですね。
「土気」も、生物を生み出すものではありますが、「土」自体は「成長」しません。

では、今回の四文字熟語の学習に参りましょう。
この「土気」と「木気」を表す四文字熟語で、
「禿山(  )」と言うものがあります。
中に入る熟語は、何ですか?

う~~~~ん。
今回も、難問ですね。
「禿山」だから、「山ー土気」。
何にも無い山に、成長する「木気」・・・・
(  )には、(無木)」です。

おほほ、・・・。
それなら、「木」が無いので、「木気」と「土気」の関係にはなりませんよ。

そうですね。
では、「一木」では、どうでしょうか?
一人で孤軍奮闘している感じです。

考え方は良かったのですが、惜しいです。
正解は「禿山孤木(とくざんこぼく)」です。

禿山 写真
一本の木
一本の木

両者共に、中々、厳しい組み合わせのように思えます。

そうですね。
それでは、もう少し具体的に命式で見てみましょうね。
下の二つの命式を見て、どうすれば改善出来るかお分かりになられますか?

日主が「甲ー木ー木気」であり、月干、時干に「戊ー山ー土気」が来る場合:

時柱(生時)日柱(生日)月柱(生月)年柱(生年)
 
    

日主が「戊ー山ー土気」であり、月干、時干に「甲ー木ー木気」が来る場合:

時柱(生時)日柱(生日)月柱(生月)年柱(生年)
 
    

へへへ、・・・
閃きました。
「水」です。

降り注ぐ雨
降り注ぐ雨

そうですね。
良くお分かりになられました。
「甲ー木ー木気」の特質として、冒頭に挙げた「成長」と言う言葉から考えると、「水気」が欠かせません。
では、「水気」には、「壬ー川」と「癸ー雨」の2種類がありますが、どちらが相応しいですか?

恐らく、「癸ー雨」だと思います。

素晴らしい。
その通りです。
「甲ー木ー水気」に「癸ー雨ー水気」が来ると、「柳枝甘露」、「樹根露水」と言う関係になりますから、「甲」は守られます。
例えば、下記のような命式の方が居られたならば、「甲ー木ー木気ー緑色」が身弱です。
本来は自分が財星を「相剋(攻撃)」するはずなのが、逆に「財星の戊ー土気」から、「反剋(反対に攻撃)」されてしまうような関係になるので、「癸ー水気」は、とても強い援軍のようなものとなりますね。

とうらけいこう
「日主が甲ー緑色」、かつ「財星が戊ー茶色」の命式

また、下の図のように、
日主が「戊ー山ー土気」で考えて見ますと、
「日主の戊ー山ー茶色」が、かなり大きい身旺なので、「甲ー木ー緑色」が「官星」に有っても、本来の働きである日主を相剋するのでは無く、反剋されています。
故に、この場合なら、「金気ー黄色」とか「水気ー青色」が必要です。
順番的に言えば、日主を漏らす(力を抜く)方向性で言うと、「金気」が最初の方が良いのですが、巡運(大運、歳運)の巡り合わせ如何によっては、先に「水気」が来る場合もあります。

身旺
「日主が戊ー山ー茶色」で、かつ「官星が甲ー木ー緑色」の命式

「甲ー戊」の関係と言っても、色々なパターンがありますね。
今日も、勉強になりました。
また、次回もお願いします。

はい、勿論ですとも。
今日の四文字熟語から命式を見た場合、
日主が「甲」だと、「戊」は「財星」
日主が「戊」だと、「甲」は「官星」
それぞれ、通変星が違います。

そして、日主が、どちらの「干」であっても、
「身旺」か「身弱」かも、重要な点です。

以前から申し上げているように、「干と干との関係」は、
全体を総合的に見て行かねばなりません。

天干での関係。
地支に含まれる蔵干での関係。
それら両者を併せた関係。

時の推移によって、大運、歳運と共に、命式は、常に変化して行くものですから、気を付けて見て行って下さいね。

では、また、お会いしましょう。